NTT西日本スペシャル おいでよ!絵本ミュージアム2018
2018/07/19(木) 〜 2018/08/19(日)
10:00 〜 18:00
福岡アジア美術館
アルトネ編集部 2018/08/02 |
毎年福岡アジア美術館で開催され、夏の恒例イベントとして愛されている「おいでよ!絵本ミュージアム」。第12回目を迎えた今年は「こどもの時間」をテーマに様々な絵本の世界が会場に登場しています。さらに今回は新たな取り組みとして、絵本作家・三浦太郎さんによる公開制作がおこなわれました。日々変化していく作品を追ったレポートをお届けします!
絵本作家・三浦太郎さんは『くっついた』(こぐま社)、『バスがきました』(童心社)、『ちいさなおうさま』(偕成社)などで知られ、ボローニャ国際絵本原画展入選など数々の賞を受賞している絵本界のフロントランナー。そんな三浦太郎さんが近年取り組んでいるのが「こどもアイデンティティー」というこどもたちの肖像画を描くプロジェクトです。
今回は、絵本ミュージアムバージョンとして「こどもアイデンティティー」の参加者が募られました。30名という定員に対して、なんと500名以上もの応募が集まったそうです。公開制作によって作られたのは30名のうち、3名のこどもたちの肖像画です。7月19日(木)から7月29日(日)までのうちの6日間にわたって制作がおこなわれました。
制作では、ステンシルとペイントローラーを使って描かれていき、まずは輪郭の外側に色が入っていきます。制作の合間には、三浦さんが自ら作り方を説明してくれます。顔に色が入った後は、眉毛。そして髪の毛が入るとだんだんとその子らしさが見えてくるようです。
目、鼻、口の配置が顔の印象を左右するので、その配置作業は入念におこなわれていました。
できあがった作品に会いに、こどもたちも会場にやってきました。絵本ミュージアムTwitterではその様子もご覧いただけます。
どの子も本当にうれしそうだったのが印象的でした。「自分が絵本の中に入ったみたい」と語る子もいれば、本人の名前を聞かなくてもわかるほど特徴をとらえた肖像画も。
このシリーズは、三浦さんご自身のお嬢さんの肖像画を残したいと考えたことがきっかけ。「僕は油絵を描いているわけじゃないので、岸田劉生の麗子像みたいなのとは違う、自分のやり方で肖像画を描こうとした」と言います。「こどもの顔の印象はすぐに変わっていく。その一瞬を絵にして残しておければ。笑顔に限らず、少し不機嫌な顔だったり、普段よくする表情がよかったりするんですよね。」とも。なるほど、お嬢さんを描いた肖像画は口が「への字」。当時、よくこういった表情をしていたのだそうです。
絵本ミュージアム会場には、三浦太郎さんのベストセラー絵本『くっついた』の原画や、表紙になれる撮影スポットも用意されています。「こども向けの展覧会」と思わず、ぜひ大人も「こどもの時間」を思い出しに足を運んでみてはいかがでしょう。夕方以降は大人ものんびり過ごせますよ。
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