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マーベル展に”ファンタスティック・ポップコーン・ボーイズ”が行ってきた、そして震えた!(前編)【レポート】

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アルトネ編集部
2017/09/11
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いまや世界中の誰もが待望する一大映画シリーズとなった「MARVEL(マーベル)」。ねえ、これってもともとアメリカのコミック=アメコミの映画化なんでしょ?うん、わたしもスパイダーマンとかアベンジャーズとか映画何本か見たことあるよ。あ、ソーの人、カッコ良いよねえ。なんて具合で皆さんが「MARVEL」の世界をカジュアルにお楽しみなこと、僕ら知ってます。全然OK。てかむしろそれでも十分過ぎるくらい(僕らはあなたたちの口から当たり前のように“彼ら”の名前が聞けるだけで、またはMARVELって胸に書いてあるTシャツを着て歩いてくれてるだけで、ほんっと最高な気分なんだぜ…←割とマジです)。だけど僕ら、もうひとつだけ、知ってるんです。そうそれはみなさんが「ほんとはもっと詳しく分かったら、映画も含めてMARVELのこと、もっともっと楽しめそうなのにナ…」て思ってること!

やあ申し遅れました僕ら「ファンタスティック・ポップコーン・ボーイズ」と言いまして、2015年結成の”アメコミ映画”愛好ユニットです。
普段はサラリーマンやってる映画バカの三好剛平がおしゃべり好きのMARVELキャラ=ウェイド・ウィルソン(デッドプール)にあやかり「ウェイド三好」、そして画家として活動しながら当ユニット結成前からアメコミ普及に心血を注いでいた生島国宜が、愛してやまない影の軍団の首領=マツオ・ツラヤバより「クニ・ツラヤバ」とそれぞれ拝命。
この2人を中心に、アメコミ映画の新作が公開されるたびにファンタスティックなボーイズ&ガールズをアッセンブル(召集)して劇場になだれ込み、鑑賞前後ともスーハー興奮しながら楽しむ活動を続けております(記念すべき1stアッセンブル時にはウェイドとクニによる「アメコミ映画講座」が繰り広げられました。またいつかこの講義スタイルも再開予定)。

さてそんなウェイドとクニの2人が、今夏最注目展として開幕したマーベル展へ、ARTNE編集部K女史(非MARVEL者)よりアッセンブルをかけられまして、開幕3日目の会場へ三人で突撃してまいりました。

以下長くなるので先に結論めいたことを言っておきますが、この展示、まさしく「MARVELのことをこれからもっと知りたい」と思っている読者の皆さんにこそふさわしい、めちゃくちゃ良い展示でした。ということで以下はそのレポート。是非ともバーチャル同伴気分でお楽しみください。
 

まず入場するより前からいきなり食らってしまったのは、今回鑑賞に行ったウェイドとクニ、そしてK女史とも、もとは美術畑で活動している人間として、ここアジア美術館にはそれぞれが自らで展示や施工、鑑賞も含めいわば「当事者」の「現場」として関わってきた場なわけです。そこに、いきなりズドーンとキャップ(註:キャプテンアメリカ)の像やフィギュアのボックスが並んでいるというこの景色。くらりと目眩を覚えるようでした。あの日インドのビデオアートを、ミャンマーのインスタレーションを、自らの企画を、見届けに来たこの場所に、強烈かつ何層もの記号性と文脈を背負い、ときには僕らの憧れと熱狂をも投影してきたあのキャラクターたちが「いる」。というこの体験により自分のなかのチューニングはあっけなく混線/バグってしまい、なかなか戻ってこれない、かなりの“強い”一撃を食らうのでした(まだ入館さえしていない)。

と、いきなり脱線しましたが、さぁお待たせしました。それでは入場です。

(エントランスのつくりからしてアガるじゃねえのよぉ…!)

チケットもぎられて、エントランス入ってすぐ右手。素っ気なく7つのコミック表紙が展示されたひとつの年表を見留めてK女史が「この年表はどういったものですかね」と尋ねるや、クニの目が静かに座る。呼吸を整えて曰く「これだけで大切なことが概ね語り切れるくらいに、いきなり超重要なやつです」。
 

(こ、これが…!?)

そこから始まるクニの年表解説。次々と年表を流し見ては展示室へ入っていく他の観客たちをよそに、僕らはこの年表だけで実に10分以上も話し込んでいたわけですが(笑)、驚くことにそこでクニによって解説された内容は、このあとに続く展示コーナー「1:MARVEL×HISTORY」の内容をまさしくそのまま要約したようなもので(当然彼はこの日初めて展示を見に来たはずなのに)、この男の本気を垣間見る思いでした。
 

(この男、ホンモノだ…)

また、エントランスでは、我らが創造主スタン・リー神からのメッセージを拝聴できまエクセルシオール!

(心静かに神の言葉を拝受するクニ)

さていよいよ展示室に入ると、歴代アイアンマンとハルクの実寸モデルがズラリと並んでお出迎え。
 

(ピカーッ)

ここではどなたも撮影OKゾーンとなっていましたので、どうぞ皆さん思い思いに撮影して萌えてくださいませ。

さぁ今回のマーベル展は全部で5つのゾーンに分かれておりますが

1. MARVEL×HISTORY
2. MARVEL×HERO
3. MARVEL×CINEMATIC UNIVERSE
4. MARVEL×ART
5. MARVEL×CULTURE

ウェイドとしてはまずこの「1 MARVEL×HISTORY」を集中力マックスでご覧いただくことを強く強くオススメします。
 

1930年以降の世界史/米国史と同期しながら、いかにこの会社=MARVELが創造を重ねて来たか。なぜこれほど多様膨大なキャラクターを生み出して来たか。そこに込められたMARVELの理念とは。などまで垣間見られる非常に濃いコーナーで、ここだけでも十分、入場料以上の価値。てかこの内容をまとめた書籍が欲しい(関係者の方どうかお願いします)。そして時代に翻弄されつつ、いくども倒れそうになりながらいかにMCU(MARVEL CINEMATIC UNIVERSE)なんてものを作り出すに至ったのか、同社の歴史を読み解けば読み解くほどそうか!そうだったのか!と胸に去来するものがあること請け合いです。映画一本一本のクオリティを保ちながら、全部がシリーズとして連結して観れるって、もうどういうことだよコミックかよっ!
 

(クニはこのコーナーの最後で上映されている「同社に関わるレジェンドたちが語る動画」の素晴らしさに
言葉を失っていましたってかこの映像だけでMARVELの歴史、作り手の理念がビシビシ伝わってくる!)


と、既に予定の文字数を大幅にオーバーしまくっていますよ!とご指摘が参りましたゆえ、ここまでを前編とさせていただき、続きは後編にて!
FANTASTIC POPCORN BOYS WILL RETURN…!!(←うるさい)

※2点目を除き、画像すべて©2017MARVEL

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