糸島芸農 - 糸島国際芸術祭2021
2021/10/16(土) 〜 2021/10/24(日)
11:00 〜 17:00
福岡県糸島市二丈松末、深江地区
2021/09/24 |
10月16日から24日まで、福岡県糸島市で「糸島芸農 - 糸島国際芸術祭2021」が開催されます。Studio Kura代表の松崎宏史さんよりイベントの見どころを寄稿いただきました。
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糸島の二丈地区で開催される国際芸術祭「糸島芸農2021」を紹介します。2012年以来、二年に一度開催しています。昨年は延期となりましたが、今年、第5回目を開催いたします。
糸島の自然が豊かな土壌を作り農業を育んできたように、この芸術祭が文化・芸術を育む土壌でありたい、そのような思いで「糸島芸農」と呼んでいます。自主自立の芸術祭として、大きな助成金に頼ることなく続けています。
会期中には、アート作品の展示の他、パフォーマンスやトーク、マルシェなど多彩なイベントを開催する予定です。
特に見所という内容について、いくつかピックアップして紹介いたします。
10月16(土)は、文楽人形と豪華音楽メンバーとの共演➖旅する人形➖ 音楽人形演劇があります。人形遣いの勘緑と筑前艶恋座、さらに、おおたか静流や住友紀人、阿部一成といった豪華メンバーによる競演がお楽しみいただけます。田んぼ道からメイン会場の松末権九郎稲荷神社までの練り歩き、松末天満宮での人形浄瑠璃と音楽のパフォーマンスをご堪能下さい。
また、九州では初の展示となる増山士郎の作品がご覧いただけます。増山は、アイルランドのベルファストを拠点に世界各地の芸術祭に招待されるなど、ワールドワイドな活躍をみせるアーティストです。
今回展示される作品「Self Sufficient Life」では、資本主義の発達したアイルランド社会の中で失われつつある伝統羊毛産業を再現・実現し、「あいちトリエンナーレ 2013」を始め世界各地の展覧会 15 カ所で展示して好評を博した「毛を刈った羊のために、その羊の羊毛でセーターを編む」(2012)、クラウドファンディングのキックスターターで、世界中の 88 人の支援によるプロジェクト支援成立後、ペルーの標高 4,900 メートルの高山地帯の放牧をして暮らす家族の協力のもとで実現された続編「毛を刈ったアルパカのために、そのアルパカの毛でマフラーを織る」(2014)、未だ遊牧民が国民の過半数を占めるモンゴルで、現地の遊牧民の協力のもとに実現した、シリーズ完結編の「毛を刈ったフタコブラクダのために、そのラクダの毛で鞍をつくる」(2015)の3つの作品が展示されます。
ユーモアのオブラートに包んだ現代文明批判は、農業とアートの関係を模索する「糸島芸農」のコンセプトに合致し、さらに複雑な味わいを増すとともに、今日の日本社会のあり方を再考させるアートプロジェクトとしても鑑賞者の意識に豊かな波紋を投げかけることでしょう。
10月24日(日)には、文化人類学者である磯野真穂のトークイベントも。著者『急に具合が悪くなる』など、不確実な世界を生きる人間にさまざまな光を当ててきた磯野自身のテーマを振り返りながら、糸島芸農の今回のテーマ「続・身体尺度」にまつわる内容についてトークが展開されます(予約優先)。
最終日の芸農オークションは、アート作品をオークション形式で落札でき、芸術祭をより身近に感じていただけます。欲しい作品を自分で価格設定して競り合う楽しみが体感出来ます。
感染症対策をしての実施です。自身の尺度に想いを巡らせる機会として、日頃の運動不足解消にも、みなさまのご来場をお待ちしております。
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