日タイ修好130周年記念
特別展「タイ~仏の国の輝き~」
2017/04/11(火) 〜 2017/06/04(日)
09:30 〜 17:00
九州国立博物館
木下貴子 2017/05/19 |
「見たい 知りたい よかタイ!」と「たいタイ」づくしの展覧会「タイ~仏の国の輝き~」の魅力をお届けするレポート第3弾。タイ仏像大使のいとうせいこうさんとみうらじゅんさんのトークやインタビューの際にお聞きした「タイ展」の“見どころ”を頭に叩き込み、いざ会場へ!
「360度から見られる」「展示物との距離がめっちゃ近い」。いとうさんとみうらさんが2人揃って強調していたが、まさに会場に足を踏み入れてすぐにその言葉を実感。確かに像の背面までも見ることができ、確かに触れるほどマジマジと見ることができる。
目玉作品のひとつ≪ナーガ上の仏陀坐像≫は、360度から鑑賞できるだけでなく、鑑賞者の目線からもちょうどいい高さに展示。みうらさんがチェックしていたように、セキュリティのレーザーもないのでつい近づき過ぎないようにご注意を。
背面を見入る男性の姿も。筆者も漏れなく背面までじっくり鑑賞し、ちゃっかり写真にも記録したが、これは会場に行った人の特権ゆえここではその写真は非公開。ぜひとも会場で「体験」を。
取材したこの日、会場は非常に多くの観覧者と報道陣で賑わっていたが、360度から見られる作品は、動線もなく自分の好きなタイミングで見られるのでストレス・フリーなところもよかった。
いとうさんがいくつか挙げてくれたお気に入りの作品の中の1つ≪ワット・ソラサック碑文≫。いとうさんが「よーく見るとウロコが付いていて蛇だっていうことがわかる」と言われていたが、こちらの作品もよーく見られるほどに近づける。
お2人のインタビューの際に出てきた作品の中で、筆者がどうしても見たかったのがアユタヤー県ワット・ラーチャブーラナ遺跡仏塔地下から出土されたという≪金靴≫。この作品にとりわけ興味を持ったその訳は、下写真のキャプションをどうぞお読みあれ。
会場ではまだ他にも見どころがたっぷり。 軽やかに歩む《仏陀遊行像》、煌びやかなるアユタヤーの出土品、いにしえの日本とタイとの交流を裏付ける貴重な資料などなど挙げればきりがないが、これだけは紹介させてほしい。《ラーマ2世王作の大扉》! 1807年に創建された第一級王室寺院の正面を飾っていたが1959年の火災で一部が焼損。その後処置が施せない状態だったのを、2013年から日タイで協力し保存修理がなされ、この度、お披露目されたのである。5.6メートルを超える大扉は、それはそれは圧巻だ。
タイ仏像大使にご指南いただきながら「タイ~仏の国の輝き~」の魅力をお届けしてきたレポートも今回で最終回。最後にこの展覧会の感想を一言で表すならば……やっぱり「よかタイ!」! 会期は6月4日(日)まで。まだの方は、お見逃しなく!
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