京みやび　―仁清・乾山と色絵の競演

やきものの世界において「京焼」の名称があるとおり、京の町をおおう伝統的な「みやび」の感覚は、今もなお都ならではの艶やかな美意識の象徴となっている。

現代にも通じるこの華やいだ感性は、17世紀に野々村仁清（ののむらにんせい）が築いた新しい造形観や18世紀に尾形乾山（おがたけんざん）が学び表現した中国・西欧の色彩感覚とあいまって、その後の規範となっている。

出光美術館（門司）で開催される本展では、歴史ある京都の文化と芸術が長年にわたって育んだ色彩美を、仁清･乾山らやきものの優品により紹介する。

新たな視点から、和の情緒の豊かさが再発見できる展覧会となる。