水曜日の消息展

赤崎水曜日郵便局（つなぎ美術館主催）は、つなぎ美術館の住民参画型アートプロジェクトの一環として、映画監督の遠山昇司とアーティストの五十嵐靖晃の発案により、2013年6月から2016年3月まで、熊本県津奈木町にある海の上の廃校、旧赤
崎小学校に開局しました。その後継企画として遠山昇司が主導し、2017年12月から 2018年12月まで宮城県東松島市の漁港に開局したのが、鮫ヶ浦水曜日郵便局（水曜日観測所主催）です。

送られてきた水曜日の出来事が綴られた手紙を個人情報を伏せたうえで無作為に交換し、再び誰かのもとへ届けるこのプロジェクトは全国で大きな反響を呼び、新聞やテレビでもたびたび取り上げられました。また、偶然が生み出した手紙による一期一会が、多くの人々のなかで必然へと変わるとき、混沌とした現代の社会で両局が担った役割がおぼろげながら浮かび上がってきました。

本展では、両局に届いた約1万5千通の手紙の中から選んだ約600通の手紙と関連資料等を展示することで水曜日郵便局の活動を振り返り、その社会的意義を考えます。