菊池川二千年の歴史　 菊池一族の戦いと信仰

菊池川は阿蘇外輪山に源流がある熊本県の一級河川ですが、流域では古くから広大な水田が整備されていました。それによって築かれた莫大な富は、日本全国、ひいては大陸との交流につながっていきます。

平安時代後期になると、菊池一族がここを拠点に一大勢力を築き、九州屈指の精強な武士団が形成されました。その強健さは蒙古襲来や南北朝時代の動乱における活躍でよく知られています。一方で、曹洞宗の高僧・大智禅師を招いて寺院を建立するなど、厚く仏教を信仰していたことも注目されます。

熊本県立美術館で開催される「菊池川二千年の歴史 菊池一族の戦いと信仰」展は、平成29年4月の日本遺産「米作り、二千年にわたる大地の記憶～菊池川流域「今昔『水稲』物語」～」認定を記念して開催されます。古代において菊池川流域の文化がどのように形成され、菊池一族の活躍につながっていったのか。菊池川流域の歴史を辿りながら、熊本ならではの文化を体感できます。

会場は、熊本県立美術館本館2階展示室。