横山宏のマシーネンクリーガー展 立体造形でみせる空想世界
2019/04/27(土) 〜 2019/06/23(日)
11:00 〜 19:00
北九州市漫画ミュージアム
2019/05/15 |
●模型など400点「エネルギー感じて」
独特の想像世界をつくり出す異能の存在として知られる、イラストレーターで造形作家、横山宏(こう)さん(62)の作品を一堂に集めた「横山宏のマシーネンクリーガー展-立体造形でみせる空想世界」が27日、北九州市漫画ミュージアムで始まる。豊かな発想の原点を育んだ故郷で開く、自身初の本格的な展覧会だ。
横山さんは旧八幡市、現在の北九州市八幡東区の生まれ。日本の近代化を支えた八幡製鉄所を軸に活気にあふれていた街で、絵画や模型作りに熱中する少年時代を過ごした。
武蔵野美術大の日本画学科に進み、在学中からイラストレーターとして活動。奇才・寺山修司主宰の劇団「天井桟敷」に参加して舞台や映画の美術制作に関わるなど多彩に活躍した。
1982年に模型雑誌「ホビージャパン」で披露した、パワードスーツ(装甲戦闘服)姿の戦士のオリジナル模型が「独創的だ」とSFやアニメ、模型ファンから喝采を浴びた。以来、29世紀の地球で繰り広げられる独立戦争をテーマにした作品群「マシーネンクリーガー」は、海外でも根強い人気を誇る。
今回展示されるのは、同作にまつわる模型やイラストを中心に約400点。小説などの原作があるわけではなく、オリジナル模型から空想が広がり、やがてストーリー化されていくという、80年代当時は前例のない発展を遂げたプロジェクトの足跡がたどれるよう、関連スケッチやメモ、制作用具なども並ぶ。
また、小学生時代に描き、70年の大阪万博会場の絵画展にも出展された図画「皿倉山未来図」は、後に大きく開花する才能の芽生えを感じさせる。
横山さんは「製鉄所の起業祭で見た構内の様子や入り浸った模型店、特撮映画のロケ地になった若松や芦屋の風景など北九州で吸収したすべてが、私の作風の源。この街が持つ、そんなエネルギーも感じ取ってもらえたら」と話している。
(長谷川彰)=4月24日 西日本新聞朝刊に掲載=
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