スケスケ展 -スケると見える仕組みの世界-
2018/07/14(土) 〜 2018/09/24(月)
09:30 〜 18:00
福岡市科学館 3階企画展示室
2018/09/04 |
機械、動物、人間。「中身はどうなっているんだろう?」。誰もが子どものころに抱いた好奇心に応える企画展「スケスケ展 スケると見える仕組みの世界」が、福岡市中央区の市科学館で開かれている。いきなり私事で恐縮だが、私は企画段階からこの展覧会に参加した。関係者の一人として、会場で展示物を凝視する子どもたちの姿を見ると手応えを感じる。まだご覧いただいていない方のために、お薦めの展示品をご紹介する。
●「ゾウの鼻には骨がない!」
「ゾウの鼻には骨がない!」。小学生の男の子が、横の母親らしき女性に話しかける。「ほら、骨がない」。何度も繰り返す。「これなら動物の体のしくみが分かりやすいのではないか」。企画段階でそう感じていた私の期待以上に「どうぶつスケスケ」コーナーは人気のようだ。
動物の骨格標本に映像を投影、まるで目の前の動物の体内が透けて見えるという仕掛けだ。展示の動物は、ライオン、トラ、ゾウ、ウシ、アシカ、ネズミ、カエル、シカ。最新のデジタル技術を駆使した。
骨格を見て、どんな動物なのかを想像すると楽しい。「人から説明されるのではなく、自分の力で生き物の不思議さに気づいてほしい」。そんな思いで、展示物の説明はあえて最小限にとどめている。
取材に連れて行った1歳の長男も気に入ったようで、ゾウの鼻の動きやライオンの鳴き声をまねていた。
●人体模型もはや芸術作品
会場を訪れた人が、必ず足を止める場所がある。入り口に展示された男女2体の人体模型。「人体のしくみ像」は、もはや芸術作品と言っても過言ではないほど精密で美しい。
筋肉、血管、骨、内臓。その細部まで再現された人体の中身。実は、約30年前に名古屋市科学館の生命館が開館した際に制作されたモノ。感動した今回の企画展スタッフが「自分の子どもにも見せたい」と展示を決めた。
「ちょっとグロテスクすぎるのではないか」。企画段階では、そんな心配もあったが、それも取り越し苦労に終わったようだ。今では、すっかり「インスタ映え」の人気撮影スポットとなっている。
●自分の姿 丸見えとも知らず
動いている動物の中身ものぞいてみたい-。そんな願いをかなえるのが「アクアスケスケ」コーナー。体が透明な魚やクラゲなどを生きたまま展示している。
中でも興味深いのが「オニヤドカリ」。透明なガラス製の殻を準備すると、オニヤドカリは自然の殻と勘違いして、その中へ。自分の姿が丸見えになっているとも知らず、殻の中での生態を赤裸々に見せてくれる。
このほか、自動販売機、ピアノ、レーシングカーなど機械の内部が見えるコーナーもある。ぜひ、家族連れでお出かけください。
=8月31日西日本新聞朝刊に掲載=
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