特別展「ポンペイ」
2022/10/12(水) 〜 2022/12/04(日)
09:30 〜 17:00
九州国立博物館
秋吉真由美 2022/10/19 |
約2000年前、ヴェスヴィオ山の噴火によって埋没した古代ローマの地方都市「ポンペイ」。九州国立博物館で10月12日より始まった特別展「ポンペイ」では、ナポリ国立考古学博物館所蔵品を中心に、ポンペイで暮らしていた人々の日常が感じられる、日本初公開を含む約120点の出土品が展示されています。
イタリア南部に位置するこの地では、ワインやオリーブオイルの生産が盛んで、1万人ほどの人々が暮らしていました。
街には、市庁舎などの行政施設などが集まるフォルム(公共広場)をはじめ、劇場や円形闘技場などの娯楽施設、水道も整備されているため公共浴場などもあったといいます。中心部には、神殿があり、祭儀なども行われていたそうです。
裕福な市民の邸宅では、広間や部屋の装飾にこだわり、食卓には豪華な食器が並んでいたといいます。
600以上の店や工房が発掘されており、住民は製造業や建設業、飲食業など多種多様な職に就いていたことが分かっています。パン屋やテイクアウトまでできる料理店などもあったとか。目玉焼き器やワインを運ぶための陶器など、当時の暮らしぶりがぐっと身近に感じられる調理器具も並びます。
会場では「ファウヌスの家」「竪琴奏者の家」「悲劇詩人の家」の出土品を基に、3つの邸宅の一部を再現。街を体感できるユニークな展示にも注目です。
ポンペイ最大で古い邸宅「ファウヌスの家」では、ヘレニズム美術屈指のモザイク装飾が残っています。有名なエクセドラ(談話室)のモザイク床「アレクサンドロス大王のモザイク」も再現されています。
「竪琴奏者の家」は中庭(ペリステュリウム)の一部を再現。イオニア式円柱、人工の池や動物のブロンズ像などが施されています。
本展の音声ガイドは、声優の小野賢章さんと小野友樹さんが担当し、ストーリー仕立てで紹介しています。ぜひ活用しながら、ポンペイの暮らしや街を感じてみてください。
併設するショップでは、展覧会会場限定のグッズを販売しています。展示されていた《炭化したパン》をモチーフにしたクッションや黒ぼうろ、アーティスト・長場雄氏による描き下ろしデザインのトートバッグやTシャツなどが並んでいます。
九州国立博物館1階エントランスでは、作中にポンペイが登場するアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」の関連パネル展示(観覧無料)も開催中です。特別展「ポンペイ」の開催は12月4日(日)まで。チケットは、ARTNEチケットオンラインで発売中です。
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