美少女戦士セーラームーン ミュージアム
2024/02/02(金) 〜 2024/03/20(水)
09:30 〜 17:30
福岡市博物館
2024/03/04 |
人気少女漫画「美少女戦士セーラームーン」の連載開始から30年の軌跡をたどる展覧会「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」(西日本新聞社など主催)が、福岡市早良区の市博物館で開かれている。作者の武内直子さんが描き下ろした新作イラストをはじめ、貴重なカラー原画やテレビアニメの資料など多彩な展示を通して作品世界を体感できる。 (文・樽海麻里奈、写真・石田禎裕)
同作は「なかよし」(講談社)で1991年から連載スタート。月や惑星をモチーフにした魅力的なキャラクター、前世からの運命的な恋物語、本格的な戦闘シーンなどが読者の心をつかんだ。翌年に始まったテレビアニメとともに幅広い世代で人気を呼び、少女漫画の枠を超えた社会現象を巻き起こした。
♪ゴメンね 素直じゃなくて―。エントランスを抜けると、テレビアニメの主題歌「ムーンライト伝説」に合わせて、セーラー戦士たちのイラストがスクリーンに映し出された。近くに作中に登場するアイテムも並べられ、記者が幼い頃に夢中で見ていたアニメや漫画の世界に一気に引き込まれた。
ホログラム原稿のコーナーでは、第1話の冒頭や各キャラクターが初登場するシーン、技を放つカットなど、原作の印象的な場面が順を追って壁一面に展示され、見る角度によってきらきらと輝く演出になっている。懐かしい一こまや胸がキュンとなったせりふを前に、多くの来場者が立ち止まってカメラを構えたり、当時の思い出を語り合ったりしていた。
一番の見どころは、各キャラクターを描いたカラー原画などのコーナー。2022年の東京展の展示品から厳選した30点とカラーイラストの複製画30点が一堂に並ぶ。ビーズやスパンコールなどを貼り付けてきらめきを表現したものもあり、手仕事ならではの魅力が伝わる。カラー原画は今後の巡回先では別の作品が展示されるため、一つ一つをじっくりと鑑賞する人が多かった。
テレビアニメで各キャラクターがセーラー戦士に変身するシーンの絵コンテも展示。体がくるくると回りながら、変身ブローチから飛び出したリボンが体を覆っていく演出は、後のアニメ作品に大きな影響を与えたといわれる。ムーンプリズム・パワー!メイクアップ‼。思わず決めぜりふをつぶやいてしまった。
記者のような連載当時からの読者はもちろん、親子連れや外国人観光客など、会場には世代や国籍を超えたファンが集まっていた。今なお色あせないセーラー戦士たちの輝きを、ぜひ間近で見てほしい。
■美少女戦士セーラームーン ミュージアム
20日まで、福岡市博物館。入場料は一般2000円、高大生1200円、小中生800円。月曜休館。福岡展事務局=092(532)1081。
=(3月2日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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