驚異と怪異――想像界の生きものたち
2023/03/11(土) 〜 2023/05/14(日)
09:30 〜 17:30
福岡市博物館
2023/04/24 |
「九州の驚異と怪異 福岡市博物館<上>」はこちら
肥前佐賀藩の鍋島家を舞台とした「鍋島化け猫騒動」は、鍋島の殿様が囲碁で連敗した腹いせに対戦相手であった龍造寺家の者を殺してしまいます。龍造寺家の飼い猫は、主君のあだ討ちのため化け猫となり殿様の夫人などに姿を変えて苦しめますが、最後は鍋島家の家臣によって退治されてしまうというお話です。
江戸時代後期に生まれた「鍋島化け猫騒動」は、龍造寺家から鍋島家への特殊な領主交代の在り方が、後年「下剋上(げこくじょう)」や「簒奪(さんだつ)」の連想を生み、当時流行していた化け猫の怪異譚(たん)と結びついて今に伝わったと考えられています。このお話は、幕末に歌舞伎として上演されるはずが、急きょ佐賀藩の申し入れにより中止となったことで衆目を集めました。その後も「鍋島化け猫騒動」は、浮世絵や講談、映画などの娯楽の定番として消費されていきました。
会場では「鍋島化け猫騒動」を描いた浮世絵や映画ポスターなどを展示しています。ぜひご覧ください。 (福岡市博物館学芸員・河口綾香)
◇ ◇
福岡市早良区の市博物館で「驚異と怪異--想像界の生きものたち」が5月14日まで開催中。
=(4月21日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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